仙台・話題の現場を見に行こう!
 変化の激しい最近の仙台で、話題になっている場所やマスコミで報道された現場を実際に行ってレポートします。

REPORT.84
定禅寺通のケヤキが倒木
撮影2009年8月下旬
 
24日の午後、定禅寺通のケヤキが1本倒れた、というニュースを聞いてビックリしました。
杜の都のシンボルとして、市民に親しまれているケヤキ並木に、何が起こったのでしょうか。



 
場所は、晩翠通交差点のガソリンスタンド隣にある、100円パーキング前のケヤキでした。
報道によると、突然メキメキと音を立てながら根元から折れて、車道を塞ぐように倒れたそうです。
倒れたケヤキは、高さ約18m、幹周り約2m、樹齢60年でした。



 
幸い、通行人や車に被害はありませんでしたが、交差点のすぐ近くなので、
信号待ちで車が止まっていたら、大変なことになったかもしれません。



 
仙台市では急遽、定禅寺通と青葉通のケヤキ並木、合計344本の検査を行いました。
目視と、木槌で叩いて音を聞く簡易的な検査で、異常が見つかった木に対しては、
専門の機械で精密に調査を行い、9月に結果を公表するそうです。



 
定禅寺通では、残りの165本のケヤキのうち、簡易検査で5本に異常が見つかりました。



 
撮影した時、たまたま定禅寺通と青葉通の両方で精密検査の最中でした。
こちらは青葉通での検査の様子です。



 
青葉通では、地下鉄工事のために44本のケヤキが撤去され、
現在は179本のケヤキがありますが、そのうち8本に異常が見つかりました。



 
異常が見つかった木に対して、どのような措置がとられるのか現時点では不明ですが、
樹齢60年というのは並木としては老木だそうで、補修や補強だけでは限界があるかもしれません。



 
地下鉄工事に伴うケヤキ伐採問題の時に、いずれは並木の若返りが必要だと言われていましたが、
今回のケヤキ倒木事故で、ケヤキ並木の世代交代が、現実問題として注目されそうです。
市民の安全が第一なのは当然ですが、何十年もかけて立派に育った並木の風情を損なわないような
方法での補修、補強や、若返りをしてほしいですね。



9月9日・追記


9月8日、仙台市がケヤキの調査結果を発表しました。
地元マスコミ各社の報道によると、倒木したケヤキの根元にベッコウダケというキノコが繁殖しており、
その菌の侵食で、内部がスポンジ状に腐食したことが倒木の原因、ということでした。
また、残りのケヤキの調査で、青葉通の3本に腐食による空洞が見つかり、
すぐに倒れる可能性は低いものの、伐採して若木に植え替えることになったそうです。
その他、定禅寺通と青葉通の12本については、防腐剤を塗るなどの補修措置をして
経過を見ることになりました。今後は、並木の調査回数や方法も改善する方針だそうです。

以上のことから、今回の倒木は並木の老化が直接的な原因ではないことがわかりました。
しかし、周囲をビルに囲まれ、地面をコンクリートで埋められている環境が、
ケヤキ自身が持つ本来の免疫力を弱らせ、腐食を進行させてしまったことが指摘されており、
ケヤキ並木が、いかに過酷な環境下に置かれているか、あらためて認識させられた事故でした。










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