仙台・話題の現場を見に行こう!
 変化の激しい最近の仙台で、話題になっている場所やマスコミで報道された現場を実際に行ってレポートします。

REPORT.20
半子町の藤棚
撮影2008年5月中旬
 
毎年、この季節になると地元のテレビや新聞で必ず取り上げられる、
一般の個人宅の庭があります。青葉区子平町の千田家の庭です。
なぜかというと、市の保存樹木に指定されている藤の花があるからです。
毎年、見事な花を咲かせるということで、初めて訪れてみました。



 
国道48号線から土橋通に入り、貝ヶ森の住宅街へと向かって行くと、
黒塀に囲まれた大きな屋敷があります。ここが千田さん宅です。
黒塀の中が藤で埋め尽くされています。



 
早速、中に入らせてもらいましょう。
個人宅なので、自由に入れるのは藤の花が見頃な今の時期だけです。
今年は13日から19日まで無料開放していました。



 
門の中は、昔ながらの立派な日本家屋でした。
一般の人の家なので、迷惑が掛からない様に見学させてもらいましょう。



 
最初に見えたのは藤の花ではなく、満開の白いツツジでした。
その奥に中門がありました。



 
どうやら、この門の中に藤の花があるようです。
すでに多くの見物客の姿が見えます。



 
門をくぐると、目の前に見事な藤棚がありました。
人の背丈ほどの藤棚が庭一杯に広がっています。



 
藤棚の前には説明の看板が立てられています。それによると樹齢は約400年で、
昭和50年に保存樹木に指定され、昭和52年には仙台市制施行八十八周年記念の
名木古木88選に選ばれたそうです。



 
この藤の由来も書かれていたので、以下に内容を掲載します。
『半子町の藤。文禄2(1593)年 伊達政宗が朝鮮から持ち帰ったもので、
これを千田氏が拝領してこの地に植えたものと伝えられる。』



 
『花が数百の房をなして咲く古木として昔から有名であり、藩主の江戸参勤中には、
青竹を割りその中に納めて送り供覧したという。』



 
『なお、半子町は旧町名であり、その名は、2台藩主忠宗が足軽の中から
器量が優れているということで選び、大筒組と称してこの町に住まわせた者達が、
頭髪を半甲(半ば剃って後ろを残しておく)にしたことに由来している。』



 
なんと、伊達政宗公から拝領した由緒正しい藤の花だったのです。
しかも朝鮮出兵の時に朝鮮から持ち帰ったものだとか。
同じく政宗公が朝鮮から持ち帰った古木に、臥龍梅がありますが、
この梅は松島の瑞巌寺と若林区の宮城刑務所(若林城址)にあります。



 
この日は天気も良く、名木を一目見ようと多くの見物客が訪れていて、
携帯やカメラで写真を撮ったりしていました。



 
庭一面の藤棚の中に入ると、藤の花の良い香りに包まれます。



 
これが、この藤の本体です。太い枝が複雑に絡み合いながら四方八方に広がって、
約300平方メートルの広さの藤棚を覆い尽くしているのです。



 
これだけの広さの藤棚を維持管理するには、金銭的にも労力的にも
大変なことだと思います。



 
しかも毎年、無料で一般開放して下さっているわけですから、頭が下がります。



 
400年間、花を咲かせてきた藤が、これから先もずっと咲き続けて行って欲しいですね。

なお、臨時駐車場は数台分しかないので、公共交通機関を利用した方がいいでしょう。
仙台市営のバス停、子平町壽徳寺前の、すぐそばです。
JR仙山線、東北福祉大前駅からは徒歩で10分かかるか、かからない位です。





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